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クリティカルケアにおける看護師の役割とは?

クリティカルケアを極め、重症患者を支えるプロフェッショナルになる

看護師は重要な役割を担う

看護師は重要な役割を担う

看護師の役割

クリティカルケアにおいて看護師が果たす役割は多岐にわたっています。バイタル管理をはじめ、患者の状態変化の早期発見、重症患者の生命維持管理、苦痛軽快の管理、家族へのサポートなど業務範囲が広いため、高度な知識と技術だけでなく判断力と観察力、そして包括的な視点が必要とされています。
具体的にどのような役割を担っているのか、以下に詳しく説明します。

異常の早期発見

クリティカルケアが必要な患者の多くは不安定な状態です。わずかな変化も生命に関わるため、看護師は「いつもよりも元気がない」「呼吸が少し速い」といった些細な変化も見逃さないように、注意を払わなければなりません。ICUやHCU、救急病棟は一般病棟よりも担当する患者数は少ないのですが、どの患者も重症度が高いため、「異常の早期発見ができるかどうか」がより重要になります。

生命管理

重症患者は予測不能な変化を伴うことが多く、体位のわずかな変化で血圧が大きく変動したり、薬剤に過敏に反応したりすることがあります。看護師は医師の指示のもと、カテコラミンなどの薬剤の調整や清拭、リハビリのタイミングの見極めなど、全身状態を評価し、適切なクリティカルケアを行います。単に生命を維持するだけでなく、その後の機能回復を見据えたケアを行うことが重要です。

苦痛軽快の管理とチームでの対応

ICUやHCUにいる患者の多くは術後の痛みを抱えていたり、人工呼吸器を使用したりしているため、苦痛を緩和するケアも重要です。痛みが緩和されないとリハビリが進まず、筋力低下など二次的な問題につながる可能性があります。看護師は苦痛の種類や薬剤の選定について多職種と連携し、医師と協力して最適な対応を検討します。

社会復帰を見据えたリハビリ支援

現時点からの回復だけでなく将来的に社会復帰できるように、鎮静下でもリハビリを行う必要があります。他動運動を行い、筋力低下が最小限に抑えられるように理学療法士と協力しながら、患者の状態に応じたリハビリ計画を立てていきます。

患者・家族の支援

ICUに運ばれる多くの患者は、突然日常生活から切り離され、身体的にも精神的にも極限の状態に置かれます。家族も状況を理解できず、不安を抱えています。そのような患者や家族の心の支えとなり、不安を受け止めることも看護師の役割です。

スタッフの教育

他のスタッフの教育や指導も重要な役割の1つです。重症患者のケアには高度な知識と技術が必要です。病棟内での勉強会や最新文献の共有、ケースレビューなどを通じて、チーム全体のレベルアップを図っていきます。

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